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プロローグ

ずいぶんとお世話になってしまっている方がお昼をご馳走してくれた。

以前、仕事の件でボクが泣きっ面見せたからかなり心配しているのかもしれない。
それにボクみたいな人間は個人的に興味深いとも言っていた。
とにかくとても面倒見の良い人で、こんなボクの事を今でも気にかけてくれる所は感動すら覚える。

この方との会話のメインは、ボクは将来どの様な道・夢を目指しているのか?と言う話になる。

以前は、研究開発や漠然とコンサルのような仕事と話していたけど、今回は明確に案件に会ったハードウェアからミドルウェア・ソリューションの提案と言ったいかにもITコンサルタントみたいな仕事(提案型SEと呼ぶ人も多いけど)が、やりたいと明言している自分がいた。

今の会社では本当にいろいろな経験をさせてもらっている。

もはやただのPGとしての仕事は殆んど無く、管理やコンサルタントやマーケティングにシフトしそうな勢いを感じる程だ。

上層陣の人間のコネクションを借りていろんな所に一般職の人間がしゃしゃり出て、自分よりも倍もキャリアのある人に頭を下げさせて懇願させたりなんて事も多々ある。

別に上下関係が楽しいと言うわけじゃないけれど、向こうとしては多少の無理をしてもこちらの提案を受け入れて一発当てましょう!と言う感じが多い。

何よりもそれが楽しい。
黙々とプログラムしているよりも性に合っている。

若年でキャリア不足と言うだけで、誰もボクの話なんか聴いてくれなかったけれど、やっぱりボクの考え方は間違えじゃないんだと言う気持ちになれる。

ただ、提案を実現させる為の方法論やプッシュの仕方が未熟だから実にならないだけで・・・。
この点については勉強しなきゃなって思う反面、営業職じゃないからちょっと動きづらい部分でもある・・・かな?

だけど、今まで「社会人失格」とか「人間的にあり得ない」と人格否定までされ続けてきたボクが、結局ポリシーも考え方も変えないままこうして、必要とされコネクションが広がろうとしている事が、ボクを否定し続けてきた多くの人間達に対する復讐のプロローグに感じて、気持ちも少しずつだけれど刺がなくなってきた感じがする。

今は、この復讐心のみでデカイ壁に立ち向かい続けている。
きっと自分の中から復讐心が達成感に変わったとき、ボクはとても大きな何かを手にしているのかもしれない。

そんな予感。

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